司会・ビジネスボイスPro講師 森藤 りか

コラム 声×言葉

コラムVol.62『言葉選びⅤ』2023年5月

コラムVol.62『言葉選びⅤ』2023年5月

いちねんせいになったら、いちねんせいになったら、ともだちひゃくにんできるかな。。。1966年に発表された童謡「一年生になったら」は、春になると口ずさみたくなる歌です。友達百人作るって、とても純粋で夢や希望がありますよね。しかし、大人になると、友達を作るのも仲良くなれる人と出逢う事も、少しずつハードルが上がって行くような気がします。母娘の会話で「そんなに仲良いわけではないんだけどね…」と言った時「じゃあ、仲良くなったら?」と娘に言われて、、ごもっとも!

仲良くなるには?

お互いに、会話が楽しくて気が合うと感じたら、自然にぐっと仲良くなれます。
会話する時に気をつけると良いのが、お互いの話す量・時間のバランスです。コミュニケーションは双方向のものなので、相手の話を聞かずに一方的に話をしたり、相手の感情や状況を無視して話をするのは、コミュニケーションと言えません。言葉のキャッチボールが重要です。「ピンポンルール」というものがあります。話す時間は5:5から4:6を意識します。ピンポンのラリーのようにお互い話すと会話が弾んだと感じます。自分が話す時間が6割を超えると、相手は自分の話を聞いてくれないと感じ、逆に4割を下回ると自分の話に興味がないのかなと感じ、話すこと自体が嫌になってしまう可能性が出てきます。
ちょうどよいバランスは、4割から6割の枠におさめることです。

「報・連・相」と「雑・相」

ビジネスコミュニケーションの基本は、「報連相(ホウレンソウ)」報告・連絡・相談と言われてきました。そこに「雑相(ザッソウ)」雑談・相談を加えて考えることが、増えてきました。雑談・相談を大切にすることで、組織内の関係性も高まると考えます。何げない雑談からコミュニケーションが生まれ、仕事の悩みごとの解決やモチベーションの維持、生産性の向上につながります。

会えば会う程好きになる

接触回数が増える程、好印象を持つようになる心理現象を、ザイオンス効果と言います。CMやキャッチコピーは、この効果を応用したものです。1回の時間は短くて良いので、接触する頻度を多くする事が大切です。この人と仲良くなりたいと思う出会いがあったとしたら、期間をあけずに、10回くらい会ってお喋りしましょう。もちろん、相手のことを考えた口実と内容、時間と頻度で接触すれば、きっと仲良くなれるでしょう。

ともだちひゃくにん、できるかな〜♪

森藤りか