司会・ビジネスボイスPro講師 森藤 りか

コラム 声×言葉

コラムVol.23『声の大きさ』2020年2月

コラムVol.23『声の大きさ』2020年2月

先日、新年の賀詞交歓会の司会で、振り袖を着せて頂きました。着物も準備をして下さり、着付けもヘアメイクもプロの方にして頂きました。単純かも知れませんが、嬉しいですし、凛とした気持ちになりますし、テンションもあがります。周りの方々からの見る目も声掛けも違います。仕事の成果も上がります。

さて、暦は立春。やる気に満ちた新しい年の始まりに、皆様のお仕事の成果を高めるお手伝いとして、声の大きさについてお話します。

自分の声の大きさを知っていますか?

実は、声が小さい方は、自分では大きな声を出しているつもりなんですとおっしゃる方が多いです。一生懸命大きな声で話しても、声が届かず、言いたい事が伝わらないなんてもったいないです。

まずは、自分の声がどんな風に聞こえているのかを知ることから始めましょう。
ほとんどのスマホにはボイスレコーダー機能がついています。便利ですね。
いろいろな場面で、録音してみて下さい。静かな場所で。にぎやかな場所で。
いろいろな人数、いろいろなシチュエーションで、録音した自分の声を聞いてみて声の大きさが適切かどうか確かめてみて下さい。自分の声がどのくらいの大きさなのか自覚して、大きさをコントロールできると良いですね。

小さい声・大きい声

ビジネスシーンでは、どちらも使い分け出来ると良いと思います。小さな声。例えば、緊急でこそっと最新情報を共有する必要がある時、耳元で伝えるには、周りに漏れず、その人だけに伝わるだけの小さな声が必要です。響きが良すぎる声の人は、かえって内緒話が苦手です。その場合はメモを渡すか筆談の方が良いかも知れません。

大きな声。需要はたくさんあります。大きな声をきちんと出せるようになると、お仕事にとても役立ちます。大きな声で挨拶されたら気持ちが良いですし、大きな声で自己紹介されたら、好感が持てます。大きな声でプレゼンや商品説明されたら、声の大きさだけでも自信が伝わり興味を持ってしまいます。

大きな声を出す簡単な方法

・口を大きく開けて言葉を発する。
小さな声の人は、口の動きが少ない傾向があります。口を開けずに、ボソボソ喋るのは、相手に伝えようという意思が感じられません。独り言ですね。 あくびをした時。「あ〜」と大きな声が出ますよね。

・笑顔で話す。
口角を上げて笑顔で話すだけで、声は明るく大きくなります。表情筋トレーニングをしましょう。

・遠くの人に話しかけるイメージで話す。
自然に声は大きくなります。他には、少し耳の遠そうなお年寄りに話しかける時も自然に大きくなります。その人にしっかり伝えようと意識する事で声の大きさは、自然に変わります。

・大笑いをしてみる。
声が大きい人は、笑い声も大きいと感じた事はありませんか?声の大きさの違いは難しくいうと呼気圧の強さで変わります。最近声を出して笑った事がないという人も是非お勧めします。悪役が勝ち誇ったように笑う感じで、ドスをきかせて、喉の奥から太く響かせるように「あっはっはっはっはっはっは…」とわざとらしく笑ってみて下さい。息が続かない人もいらっしゃるかも知れません。呼気圧を強くする訓練になりますので、やってみて下さい。腹筋も使います。

森藤りか